• はじめに

    大竹信一(おおたけのぶいち)

    1959年2月3日 

    福島県金山町生まれ

     

     

    小さいころから絵を描くのが大好きで、

    白い紙があると絵ばかり描いていました。

     

    全寮制の小さな高校を卒業して

    山の中の水力発電所で保守や運転の仕事をしていました。

     

    しかし、仕事があまり楽しくなくて

    なにか絵を描く仕事がしたいと考え始めました。

     

    偶然テレビで蒔絵師という仕事を知り

    いい会社だったのですが思い切って退職。

    会津若松の曽根卓男氏の門をたたいたのです。

     

    その頃の漆器業界は大変景気のいい時で

    曽根先生のところにも地元はもちろん

    秋田の川連漆器、新潟長岡仏壇の後継者の方も

    修行に来ていました。

     

    皆おんなじアパートから通い

    経済的には大変でしたが

    中々に楽しく充実した日々でした。

     

    五年五か月の弟子の生活を終え、独立。

    会津塗蒔絵師の職人として

    若松市内の漆器問屋からの

    椀や重箱、屠蘇器などの仕事をはじめました。

     

    時代は日本経済絶好調の頃で

    漆器業界も忙しかった。

    会津漆器は高級漆器というよりも

    一般大衆向けの迎春物や記念品が主の産地です。

    重箱、屠蘇器の仕事が混む

    9月からクリスマスの頃まではそれは忙しかった。

     

    29歳で結婚、子供も二人生まれ

    妻は子育てをしながら私の仕事を手伝う生活でした。

    景気がだんだん悪くなり

    「こりゃ、私も働かないとやっていけないわね」

    ということで妻がフルタイムで働くことに。

    おかげで主婦業を覚えることになり

    これが今は大変役に立っています。

     

    そんな中でも、自分の作りたい物も作り

    仲間と地元や東京などでグループ展をしたり

    時々公募展に出品したりもしていました。

     

    日本人の生活や環境が変り、重箱、屠蘇器

    などの迎春物や、以前のような引出物、記念品

    はでやっていけなくなりました。

    時代を見据えて、新しいことにも挑戦して

    いかなければならないと思います。

     

    うれしいことに娘が同じ仕事に

    就いてくれ頑張ってくれています。

     

    ということで、齢64

    になった現在も

    元気で仕事をしています。

    作りたいものもいっぱいあります。

     

     

    ・会津塗伝統工芸士・会津工芸新生会・漆を科学する会

     

     

     

     

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    会津工芸新生会展の春展を会津若松市内の福西本店で開催しています。 会津工芸新生会は50年以上の歴史を誇る会津地方の工芸団体です。漆芸、陶芸、木工、七宝、金工と作品を出品しています。  会場は野口英世青春通りの福西本店。歴史のある素晴らしい建物です。会期は4月5日から14日まで。
    February 3, 2019
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